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エネルギーを制するものが投資を制す- 『TODAY IN ENERGY』( Source:https://www.eia.gov/ )より -


Title:米国の9月の石油輸出は輸入を超過


  1. 2019年9月に米国は月次報告を開始した1973年以降初めて、1日あたり8.9万バレル以上輸入よりも多く石油(原油と石油製品)を輸出した。
  2. 10年前は米国は一日あたり1000万バレル以上輸出よりも多く輸入していた。
  3. 原油と石油製品の貿易パターンの長期的な変化により米国全体の純石油輸入は安定的に減少している。
  4. 純石油貿易は原油と石油製品の総輸入から同総輸出を差し引いて算出される。
  5. 米国は現在原油については純輸入国であるが石油製品は輸出のほうが多く、結果として純総石油輸出国となっている。
  6. 2009年の一日あたり平均530万バレルから2019年は9月までにおいて1210万バレルと米国の原油生産の増加するにつれ、結果として米国の原油輸入は2009年の一日あたり平均900万バレルから2019年は9月までで同700万バレルと減少している。
  7. 米国の原油輸入の減少は米国の原油輸入先の減少も関係している。
  8. 2015年12月、米国は国内生産原油の輸出制限を解除した。
  9. それ以降、米国の原油輸出は米国の石油製品輸出の成長に大きく寄与しており、米国の原油輸出は2016年の一日あたり59.1万バレルから9月までの2019年では280万バレルにまで増加した。
  10. 原油の輸出増加にも関わらず米国は原油の純輸入国に留まっている。
  11. 米国製油所の多くが処理している主として高硫黄重油の輸入を米国は続けており、米国の原油輸入の60%以上はカナダとメキシカからである。
  12. 同時に米国製油所は国内外の石油製品の需要の高まりに対応するために処理能力を増強している。
  13. 米国製油所への投入合計は2009年の年間平均一日あたり1460万バレルから2019年は第3四半期までで1700万バレルに増加しており、毎月その記録は定期的に更新されている。
  14. 石油精製品の精製増加は米国内の消費拡大のペースを上回っており、石油製品輸出の増加に寄与している。
  15. 米国は2009年の一日あたり69.8万バレルの石油製品純輸入国から、2019年現時点では一日あたり320万バレルの純輸出国となった。
  16. 2019年の最初の9ヶ月において米国は三大輸出石油製品として一日あたり140万バレルの留出油、同110万バレルのプロパンそして86.4万バレルの自動車用ガソリンを輸出している。
  17. 季節的な輸入と輸出の変動により自動車用ガソリンを例とする幾つかの製品は純輸入と純輸出が入れ替わるが、米国は幾つかの製品で年間ベースの純輸出国となっている。
  18. 留出油と残渣油は2008年以来、炭化水素ガス液とジェット燃料は2011年以来、そして自動車用ガソリンは2016年から米国は年間ベースの純輸出国である。
  19. EIAの短期エネルギー展望(STEO)は米国が2019年9月に月ベースでの純石油輸出国に転じると予測していた。
  20. 直近のSTEOでEIAは米国の純石油輸出は増加を続け、2020年には平均一日あたり75.1万バレルに達すると予測している。
  21. 実現すれば米国は年間ベースで初めて純石油輸出国となる。
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