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エネルギーを制するものが投資を制す- 『TODAY IN ENERGY』( Source:https://www.eia.gov/ )より -


Title:2018年はノースダコタ州とテキサス州における天然ガスのフレアリング(焼却処分)とベンティング(放散)が増加


  1. 天然ガスの放散および焼却について更新された米国エネルギー情報局(EIA)の「天然ガス年間報告」(Natural Gas Annual)によると2018年に放散および焼却された天然ガス量は一日あたり12.8億立方フィートと年間平均として過去最高値を記録した。
  2. 2018年は天然ガス生産量(gross withdrawals)の1.25%相当分、前年比で0.84%、天然ガスの放散と焼却が増加した。
  3. ノースダコタ州とテキサス州は米国内での放散と焼却の82%分に相当する一日あたり11億立方フィートに達している。
  4. 天然ガスのフレアリングとはウェルヘッドで天然ガスを燃焼させるプロセスである。
  5. ベンティングとは大気中への天然ガス直接放出のことであり、幾つかの州では禁止または制限されている。
  6. 可能な場合、天然ガスの主成分であるメタンがフレアリングの主成分である二酸化炭素よりも強力な温室効果ガスであるためフレアリングが望まれる。
  7. フレアリングはベンティングよりも一般的であるが、石油と天然ガス開発においてはどちらも定期的に行われる。
  8. 天然ガス生産施設の向上よりも石油生産のほうが上回っており、自噴油井からの非利用天然ガスを処理するために随伴ガスや石油生産時に抽出される天然ガス等の放散と焼却が増加している。
  9. 州当局は規制と天然ガス捕集仕様を課すことによって天然ガスの放散と焼却を規制する大きな責任を負っている。
  10. 2018年においてテキサス州とノースダコタ州はそれぞれ米国の天然ガス総放散と焼却の51%および31%を占めている。
  11. テキサス州とノースダコタ州ともに新たな油井の閉鎖や生産への影響を与えること無くフレアリングの必要性を生産者とともに制限している。
  12. 放散はノースダコタ州では禁止されておりテキサス州では規制されている。
  13. ノースダコタ州のバッケンプレイは米国でも最も多く原油を生産している地域の一つであり、2010年から2018年にかけては生産量が5倍に、一日あたり約150万バレルに達している。
  14. 同期間において、天然ガス処理プラント能力は油井から生成される随伴ガス量のペースに追いついていない。
  15. 2018年、ノースダコタ州では同州の天然ガス総生産量の17%分に当たる一日あたり4億立方フィートを焼却しており、それは他のどの州よりも高い割合である。
  16. 2014年 ノースダコタ工業委員会(NDIC)は焼却天然ガス量の削減を命ずる指令24665を発令したが現在の目標は完全には達成されていない。
  17. 天然ガス処理プラントプロジェクトが完了すれば、焼却処分される天然ガス量を削減し、処理天然ガスの輸送のための州間パイプラインが増強され、運営者が補修できる天然ガスが増加する。
  18. テキサス州ではパーミアン盆地とイーグルフォードプレイがここ最近の天然ガス焼却処分の急激な増加の一因となっている。
  19. 2018年にテキサス州での放散および焼却処分された天然ガスは2017年レベルの倍、同州内での天然ガス総生産量の約2.5%に相当する一日あたり6.5億立方フィートに達した。
  20. テキサス鉄道委員会(RRC)に受理されたフレアリング許可のほとんどは油井からのケーシングヘッドガス焼却向けである。
  21. 油井の資源ポテンシャル試験のため竣工後最大10日までのフレアリングが許可されているが、天然ガス集荷用ラインに油井が接続されるまで運営者はその延長が認められている。
  22. 2018年会計年度にRRCにより許可されたベンティングとフレアリングの許可数は2010年会計年度より300以上増加し約5500となった。
  23. 特にパーミアン盆地では多量の天然ガスを市場に輸送するために多くの新たな天然ガスパイプラインが計画または工事中である。
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