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エネルギーを制するものが投資を制す- 『TODAY IN ENERGY』( Source:https://www.eia.gov/ )より -


Title:米国の石炭製造産業の雇用者数は2011年以来42%減少


  1. 米国エネルギー情報局(EIA)の年間石炭報告書(Annual Coal Report)は石炭採掘雇用者は石炭需要の減少につれ過去10年間で減少していることを示している。
  2. 殆どの米国の石炭は発電部門で利用されており、天然ガスや再生可能エネルギー技術による発電との競争に晒されている。
  3. 米国の石炭採掘雇用者数は最多であった2011年の92000人から2018年には54000人にへと減少しており、特にアパラチア地域で大きく減少している。
  4. 米国における年間の石炭製造は石炭採掘雇用者数が記録上の最高人数に達した3年前の2008年がピークであった。
  5. 2008年には米国は1458の鉱山から12億トンの石炭を生産していた。
  6. 以降、石炭生産は減少し多くの鉱山が閉鎖され、2018年の石炭生産は679の鉱山から7.56億トンとなった。
  7. 雇用の例のように石炭生産の大幅な低下はアパラチア地域に集中している。
  8. 2008年以来、同地域の鉱山の半数以上が閉鎖され生産量は2008年の3.9億トンから2018年には2億トンにまで減少している。
  9. アパラチア鉱山は内部や西部の地域よりも小規模な傾向にあり、長壁法や露天掘り等の機械集約型ではなく労働集約型の地下探鉱法を利用している。
  10. アパラチア地域は石炭海外輸出の主要源となっているため石炭輸出の増加に伴い2016年から2018年にかけて同地域の石炭採掘雇用者数は若干増加した。
  11. 稼働鉱山の減少は雇用や生産における変化よりも急激である。
  12. 稼働炭鉱についてのEIAのレビューは小規模鉱山は現状市場の中での競争力に大きな困難を抱えており始めに閉鎖されていることを示している。
  13. 小規模で生産性の低い鉱山は休鉱または閉鎖され、労働時間あたりの生産トン数で計測される包括的な石炭労働生産性は2011年の労働時間あたり5.2トンあkら2018年には同6.2トンまで徐々に向上している。
  14. ワイオミング州とモンタナ州のパウダー川盆地における大規模露天掘りの生産性は非常に高いが、地域の採掘石炭層が深くなり、石炭層の上部の表土や岩石の量が増加するにつれパウダー川盆地でさえ生産性は低下している。
  15. 反対にアパラチアおよび内部の地域はともに主に労働集約度のより低い長壁法や未採掘壁への依存度を高め、生産性の低い鉱山を閉山または休鉱としている結果、2011年から2018年にかけて労働生産性が向上している。
  16. EIAの年間石炭報告書のデータはEIAのCoal Data Browser( https://www.eia.gov/coal/data/browser/ )で利用可能である。
  17. EIAの年間石炭報告書は米国鉱山安全衛生局のデータに加えてEIAの石炭生産準備調査の鉱山データや米国商務省の石炭輸出データを記載している。
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