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エネルギーを制するものが投資を制す- 『TODAY IN ENERGY』( Source:https://www.eia.gov/ )より -


Title:米国エネルギー情報局によるインドのエネルギー消費予測


  1. 米国エネルギー情報局(EIA)の「国際エネルギー展望2019」(International Energy Outlook 2019 (IEO2019))によると、2050年までインドは世界で最もエネルギー消費増加率が高い国となる。
  2. インドは2040年代半ば迄にエネルギー消費量で米国を超え、2050年まで中国に次ぐ第2位に位置するとEIAはIEQ2019参考事例の中で予測する。
  3. 本日公表された「Issue in Focus article」と東部標準時AM9時に開かれたオンラインセミナー「corresponding webinar」でEIAはインドのエネルギー消費の3つの選択肢を調査した。
  4. インドの経済規模の大きさによって推移のスピードが影響されるためその長期エネルギー消費予測は不確実である。
  5. 「The Issue in Focus article」ではインドの将来のエネルギー消費に関する不確実性としてセクター別経済構成と工業セクターのエネルギー強度(消費量)の2つの局面を挙げている
  6. それら前提が変化すると将来のエネルギー消費推定は著しく増加する。
  7. IEO2019の参考事例ではインド経済はOECDの一部のヨーロッパ諸国と米国を2030年代後半迄に追い抜き中国に次ぐ世界第二位の規模となるとEIAは予測する。
  8. EIAの分析において国と地域のGDPは購買力平価で示されている。
  9. IEO2019の参考事例はインドのGDPは2018年の9兆ドルから2050年には49兆ドルへと、世界全体の平均年間成長率である3%よりも高い年間平均5%で成長すると示唆している。
  10. インドの経済成長はインドのエネルギー消費の増加を推進し続ける。
  11. IEO2019の参考事例ではインドの総エネルギー消費は2018年の3京5千兆ブリティッシュサーマルユニット(Btu)から2050年には12京Btuに、世界全体の6%から13%に成長する。
  12. しかしながら年間で見るとインドのGDPはその他の幾つかの国や地域のエネルギー消費よりも少ない。
  13. 「Issue in Focus」ではインドのエネルギー消費予測に影響する異なる前提での3つの選択肢を調査している。
    1. コンポジションケース:エネルギー消費が増加する製造業のさらなる成長へとインド経済がシフトとする前提。
    2. テクノロジーケース:インドの工業技術はIEO2019の参考事例ほど急速に進歩せず、結果としてより非常に多くエネルギーを利用する前提。
    3. コンビネーションケース:上記両ケースを併せた前提。
  14. インドの工業活動は技術的向上よりもエネルギー消費に大きな影響を与える事をEIAの分析は示唆している
  15. 経済成長は製造業により集中する前提のIEO2019のコンポジションケースとコンビネーションケースでは工業のエネルギー強度が高いためインドのエネルギー利用は非常に大きく増加する。
  16. IEO2019のコンビネーションケースではインドの2050年の工業エネルギー消費は参考事例より3京8千兆Btu多く成長する。
  17. この差は2050年の世界のエネルギー利用の4%超の増加に相当する。
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